検査技師のスキルアップと認定制度  〜認定一般技師を中心に〜

岩崎佐知子富士市立中央病院 診療技術部 臨床検査科)

   

【はじめに】

近年の臨床検査は、時間的・経済的効率性を高め、処理能力を向上させることに力を入れてきた。最近では、診療支援に携わるための知識と経験を要求され、その一つとして認定制度が導入された。臨床検査技師に関わる認定技師制度として、細胞検査士、認定輸血検査技師、認定微生物検査技師、認定血液検査技師、超音波検査士などがある。

 

【認定一般検査技師制度について】

認定一般検査技師は、日本臨床衛生検査技師会認定センターが2006年に発足した認定制度で、全国では現在270名(日臨技認定所得者名簿)が認定を取得しており、静岡県の認定一般検査技師取得者は7名である。認定を取得するためには認定試験に合格する必要があり、下記の2つの条件を満たす者に認定一般検査技師の受験資格が与えられる。

1.    日本臨床衛生検査技師会会員で日臨技生涯教育研修制度修了者

(日臨技生涯教育研修制度修了者とは基礎教科を60点以上、専門教科が140点以上の履修点数を修得し、履修点数の合計200点以上を修得し修了となる)

2. 一般検査実務歴が通算3年以上の者

一般検査領域で扱う検体は多岐にわたり(尿、糞便、髄液、胸水、腹水、関節液など)、試験内容も基礎知識から専門分野までわたる。平成22年度は受験者89名に対し合格者は22名、合格率は24.7%であった。試験内容(カリキュラム)は日本臨床衛生検査技師会ホームページに詳しく掲載されている。

認定所得後は5年毎に更新が必要となる。更新申請要件は下記に示す。

1.    日本臨床衛生検査技師会会員を継続していること

2.    認定期間内に日臨技生涯教育研修制度を一度以上修了していること

3.    認定期間内に資格審査基準単位を取得していること

 

【認定資格を取得する意義と課題】

 自身の知識向上と検査技術のレベルアップを目標に認定試験にチャレンジされる方も多いであろう。私自身、一般検査担当時には認定資格取得の際に学んだことを業務に活かすことができた。しかし、職場のローテーションなどで、認定資格を取得した領域で業務が継続されない場合も少なくない。認定資格へのモチベーションとともに、今後は、取得した資格が保険点数付加や機能評価基準などの形で病院に還元されることが必要だと考えられる。これは、認定資格を維持する価値が個人レベルのモチベーションの向上に留まるだけではなく、臨床検査技師の社会的地位向上につながることを期待する。

 

【参考文献】

1) 日本臨床衛生検査技師会ホームページ.http://www.jamt.or.jp/studysession/center/index.html